3年に一度のプラスチック・ゴムの国際総合展示会 「国際プラスチックフェア2017」レポート

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幕張メッセで10月24日〜28日の5日間、ゴム・プラスチックの国際総合展示会「国際プラスチックフェア2017」が開かれました。

3年に一度の本展示会は、製品を成形する成形機や成形関連機器、工場設備機器から、さらには原材料に至るまで、ゴム・プラスチックに関わる物たちが集合する一大イベント。もちろん、ミスミも出展しました。公式発表によれば、出展者数は778社、出展ブース数は2,438ブースと、多くの企業が出展していたそうです。


当日はmeviyスタッフも現地に訪れ、ゴム・プラスチックを取り巻く環境を目の当たりにしました。そこで気になった展示をご紹介していきます。

 

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会場は原材料ブースや成形機ブースなど、それぞれ9つのセクションに分かれていました。ゴム・プラスチック製品を製造している企業が原材料を扱う企業のもとを訪れ、意見交換をするといった場面もあり、各セクションを横断する新たなつながりが生まれたようです。

 

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スタイリッシュな水色の機械が目を引くのは、ペットボトル成形機の開発・生産・販売を行う日精エー・エス・ビー機械さん。ブースでは実際にペットボトルの制作実演が行われていました。

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ベルトコンベアで運ばれて次から次へと出てくるペットボトル。まさしくTHE・工場という佇まいで、いくら見ていても飽きません。こちらの機械1台で、樹脂投入から最終容器成形までを一貫生産しています。

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なんと、目の前で成形されたボトルの持ち帰りサービスも! ボトルはちょっとだけ温かく、出来たてホヤホヤでした。日常で当たり前に使っているペットボトル容器もこうした行程を踏んで作られているのだなと思うと、途端にありがたみが湧いてきました。

 

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こちらはゴム加工を手がけるモリテックさんのブース。金型を使わないモリテック独自の加工システムによって自由度の高い形状の生成が可能になり、小ロット対応も実現できたそうです。

 

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社内で作られたゴム製品も展示されていました。写真中央は、熟練の技師による切削加工で作られた複雑な形状のジャバラパイプ。通常は金型を使って作る部品ですが、こちらは細部まで精密な切削加工技術によって作られているそうです。

営業部の中村和孝さんは「金型のコストがかからないため、最近は一般のお客さまから廃盤になった車のゴムパーツの製作を依頼されるなど、幅広い方にご利用いただいています」と話してくれました。

 

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こちらは、ボールペンの製造で知られるセーラー万年筆のロボット機器事業部「SAILOR ROBOT」が手掛ける「射出成形品自動取出装置」の展示です。簡単に言えば、プラスチック射出成形機で出来上がった製品を自動で取り出してくれる装置のこと。ブースでは自動取出装置の稼働実演が行われていました。

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キビキビと無駄のない動きで、射出成形機から製品を取り出していく取出機。取り出した製品を無駄なく並べることができるよう、少しずつズラして置くように工夫されています。製品の取り出し作業は単調かつ、人の手で行うとケガやミスを引き起こしかねないので、今や製造現場では欠かせないものになっているそうです。

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SAILORロボット機器事業部の永瀬倫哉さんは「万年筆・ボールペンなどのプラスチック部品における生産ではそれぞれ作業員がつき、成形機から出来上がった製品を取り出す作業をずっと人力で行っていたんです。この作業改善を目指して、自社で自動取出装置の開発に着手しました」と開発のきっかけを話してくれました。大変だからと、自社で機械を作ってしまう行動力に脱帽です。

 

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AIという文字が目を引くこちらは、外国語の自動翻訳システムを提供するロゼッタさんのブース。AIによる自動翻訳システム「T-400」の実演展示が行われていました。

担当者によれば、日本語のワードファイルを「T-400」にアップロードすると、自動で英語に翻訳、また、英語を日本語に翻訳することが可能だとか。さらに、翻訳された文章をAIが学習し、社内表現や言い回しを最適化した翻訳結果を返してくれる機能も。中国語や韓国語にも対応しているそうです。

 

ゴム・プラスチックとは直接的な関係はない展示でしたが、製造業のグローバル化が進む昨今、言葉の壁を越えたコミュニケーションの補助ツールとしての活躍が期待されます。

 

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超音波加工機の製造販売メーカーであるソノテックさんのブースでは、超音波カッターの切断体験コーナーがありました。実際に体験する機会はそう多くはないので、meviyスタッフがチャレンジしてみることに。

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小型のアンプのようにも見える超音波カッターの機械。実際に、ゴム板の切断をしてみましょう。

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硬くて厚いゴムの板が、まるでバターでも切るようにスッと切れていきます。

営業部の鈴木千帆さんは、「超音波カッターは切断の際にゴミ(破片)や熱を出さないので、その分環境にも優しいクリーンな運用ができます。車の車体の製造現場など、様々な工業製品の生産現場で活用されていますね」と教えてくれました。

 

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ミスミのブースでは、射出成形用の関連標準部品の展示を行っていました。ブース中央には成形機が設置され、どこの部分にどの部品が使われているのかわかりやすくする工夫も。スタッフによるサービス紹介も行われ、多くの人が訪れていました。

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こちらは、成形された製品を保持した状態で成形機の外へ搬出するチャック板自動設計ツールCHUC-Q(チャッキュー)」の実演コーナーです。体験CDの配布もあり、より多くの人にミスミの取り組みを知ってもらえたのではないでしょうか。

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ゴム・プラスチック業界に関わる人たちが一堂に会した「国際プラスチックフェア2017」。公式発表によると、5日間の来場者数は4万3676名でした。今回の展示会では、IoTやロボットを活用した自動化・省力化を目指す展示が多く見られた印象です。そうした新しい技術は、ゴム・プラスチック業界の次世代を形作っていくのではないでしょうか。

次回は2020年10月6日~10日、幕張メッセで開催されます。3年後に再び、ものづくりの大きな変革を目のあたりにするかもしれませんね。今から楽しみです!

(神田 匠/ノオト)

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