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「学びの秋」|3DCAD推進者 土橋美博の連載コラム【#20】

私が勤める会社の近くもすっかり秋めいてきました。

この季節は、首都圏での3DCADメーカーのカンファレンスや、地方での販売会社さんのセミナーも多く行われる時期でもあります。

3DCADのひとつSOLIDWORKSでは、SOLIDWORKS 2020 Betaコンテストが開催され、次期バージョンの評価がユーザーによって行われてきました。

(今年のSOLIDWORKS Betaコンテストは、2019年9月9日(月)正午過ぎに終了しました。)

出典:ダッソーシステムズ・ソリッドワークス社

そして、最新バージョンとなるSOLIDWORKS 2020 の新機能紹介も始まっています。

 

ソリッドワークス・ジャパン株式会社主催(共催:ソリッドワークス・ジャパン・ユーザー会(SWJUG))で開かれるカンファレンス 「SOLIDWORKS WORLD JAPAN 2019」では、この新機能が公式に発表されます。

 

3DCADのiCAD-SXのメーカーiCAD株式会社では、「iCADフォーラム」というカンファレンスが名古屋・東京・大阪で開催されます。

「機械装置の開発に求められる3次元CADとは」というセッションでは、今後拡張される可能性のある新機能が紹介されるかもしれません。

このような新機能によって、開発設計環境だけではなく、全社でその効果は上がることが期待されます。

これまでも3DCADは、設計者が使用するツールではあるものの、その存在は「もはやツールではなく、インフラである」ということをお話してきています。

インフラとツールの違い

最近では、プラットフォームという言葉を聞くことが多くなってきていますが、皆さん、ご存知でしょうか?

プラットフォームって何?

さらには、デジタル・トランスフォーメーション【Digital Transformation】という言葉も良く聞くようになりました。

この言葉は、ITが浸透していく中で、私たちのありとあらゆる生活が便利な方向に変化することを意味していますが、企業について言えば、
「デジタル技術によって、企業の業績を上げることを目的に、その業務を変化させることである」
と、私は解釈しています。

 

また、その取り組みは、企業内の一部から業全体に、
「経営戦略としての企画フェーズから実行フェーズに移ってきている」
と言われてもいます。

 

開発設計環境では、2DCADから3DCADへ変化が進んでいます。
(でも、まだ変化させることのできない企業もります。)

3DCADによって得られた成果物、例えば3DCADのモデルデータ、属性データは、開発設計環境という「閉じた領域」から、企業全体や社外の取引先といった「開いた領域」で使用されるようになっていきます。

 

例えば、CAE(解析)【Computer Aided Engineer】は、設計された3Dモデルを使用して構造解析や熱流体解析などを行い、設計品質を向上させています。

 

また、3DCADのモデルデータが併せ持つ属性データの部品情報を部品表に展開することができるので、部品表【BOM:Bill of Material】は、デジタル化が進んでいます。

 

さらにこの開発設計部門で作成された部品表は資材調達部門、製造部門、保守メンテナンス部門においてそれぞれがそれぞれ必要とする情報を入力したり、必要な項目のみを選択することで、その部門が必要とする部品表として運用することも可能となっています。
(部品表のお話はあらためてしましょう)

 

CAEや部品表は、2DCADを使用していたとしても使えるものでしたが、3DCADによるデジタルデータとして社内にデータが流れるようになったことから、“より便利に”使えるようになりました。

この環境こそが、プラットフォームだということになります。

 

3DCADの持つ機能が、新バージョンによって拡張されていくのも、この環境が構築されて便利になっていくことを表しています。

さて、どんな新機能が正式に登場してくるのか、とても楽しみです。

 

そのような中、「学びの秋」ということで、3次元モデルからモーション解析ができる便利なSOLIDWORKS Motionについて勉強してきました。

SOLIDWORKS実用化セミナー(主催:アルゴジャパン・イーエス(株)様)

参加したのは、長野県松本市に本社を置くのアルゴジャパン・イーエス(株)主催のセミナーです。

さかきテクノセンター(長野県坂城町)で開催されたセミナーに参加しました。

セミナー風景(筆者撮影)

開発設計環境で3DCADを使用しようと思う時、こんな期待値があります。

  • CAD
    • アセンブリでの干渉や隙間(クリアランス)を検証できる
    • 干渉チェック機能による確認
    • モデルの可視化によって干渉も可視化できる
  • CAE
    • 3Dモデルにより強度解析ができる
  • CAM連携
    • 3DCADとCAMシステムの連携

俗に言うCAD-CAM-CAEと言われる特徴ですが、私もこのような期待値の中で、3DCADの推進活動を行ってきています。

 

今回はその中のひとつCAEにフォーカスします。
私は、CAEのその運用担当でもあります。

これまで、CAEでは、構造解析・熱伝導解析・熱流体解析といったものがメインで、このMotion解析は行ってきていませんでした。

ただし、社内の要望はありました。
「動いている状態で解析はできますか?」

 

私はそのほとんどが静解析で出来ると思っていたことと、Motion解析の精度レベルについて曖昧だったことから敬遠気味だったのですが、

「設計しているものの動きを検証する「機構(Motion)解析」によって実際の動きを再現できることや、駆動(動き)による影響を検証することができるのでは」 

という期待はなかったわけではなく、今回、このセミナー情報を聞いて、「参加してみよう」と思ったわけです。

「せっかく3DCADデータがあるのであれば、このモデルをうまく利用して、これまでの静解析といわれる構造解析だけでは検証できなかったことも、検証できそうだ。勉強してみようかな」 

このような気づきや直観(インスピレーション)というのも案外、大事だったりしますね。

アルゴジャパン・イーエス(株)殿作成コンテンツ
「SOLIDWORKS Motionで検討するフォークリフト積載コンテスト」

セミナーでは、実際にSOLIDWORKS Motionを操作しながら、その操作方法を学びました。

 

セミナーでは、「どれだけ重心が高い荷物を運ぶことが可能か」ということがテーマになり、そのMotionの考え方とその操作を学びました。

図のようなフォークリフトが障害物を超えながら荷物を積載して規定距離を進むことができるようにパラメータ(変数)を変更していきながら、解析を行います。

 

しかし、変更することができるパラメータは多くはなく、次のようなものだけです。

  • 荷物の寸法を決めるパラメータ
  • Motionの設定を決める駆動源

 

積載する荷物を大きくすれば(高くすれば)、その重心位置は高くなります。
しかも、障害物を超えながら進むため、その力がフォークリフトに伝わるため、荷物とタイヤ駆動のパラメータを最適化する必要があります。

実際の開発設計シーンでも、

  • 駆動源のパラメータを最適化した上でその駆動源の機器選定を行う
  • 駆動によって解析対象部品の状態が変わるため、その状態ごと解析する必要がある
  • 動作状態を目視しながら解析結果を見たい(見せたい)

 という場面があります。

Motion解析はこのようなシーンでも効果がありそうです。

 

これまで運用してきている解析の幅が広がりそうです。

「学びの秋」、私も新たに学んでいくことが増えました。

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