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デジタルでカタログの限界を超える金型部品調達の新常識「meviy(メビィー)」

国内の金型設計・製造の現場では、短期間で高品質な金型を製造することが求められている。さらなる高精度化や効率化を図るため、CAD/CAMやCAEなどITツールの効果的な活用が欠かせない。近年、5軸加工機の普及や新しい異形工具(バレル工具)の登場により、ソフトウェアもそれに対応した機能を追加していくことが要求されている。金型加工技術が大きく変化している中、ベンダー各社はさまざまな機能を開発しシステムに取り入れ、金型技術の向上に向けた提案を行っている。本特別企画では、各種ITツールの最新版の特徴や、システムを活用するうえでのポイントをベンダー各社が解説する。(『型技術9月号』特別企画より)

 

※本記事は『型技術9月号』の「特別企画 金型用ITツール活用ガイド2019」からの転載です。掲載に当たり、一部を編集しています。

 

部品調達における非効率の現状

ミスミは1977年に部品調達における図面作成や見積・納期確認の手間を劇的に削減する「カタログ」を創刊。寸法や仕様をカタログから選ぶことで、一行の発注コード(型番)だけで部品を手配できるようにした。従来はお客様が部品ごとに図面を描き、数多くの部品メーカーから発注先を選択し、個別に納期や価格を交渉するなど非効率なプロセスを踏んでいたものを、このカタログによって大幅に削減した。

 

 

その後も、毎年のように新しい標準部品がカタログに追加されている。しかし、今現在においても、部品表に列記される部品のおよそ半分は未だに図面による手配が必要と言われている。ミスミのカタログで発注できない部品は1つ1つ図面を描いて手配するしかなく、設計者にとって本業である設計の足かせとなる業務になっているのではないか。

 

昔は仕事が終わらなければ残業、土日出勤も当たり前という風潮があったが、働き方改革関連法が施行された今、少なくとも限られた勤務時間の中で効率よく仕事を終えることが強く求められている。しかし、「3Dで設計をしているのに手配用の図面を作らないといけない」、「見積もり作業に時間がとられ設計時間が足りずに残業せざるを得ない」といった非効率によって、設計の現場では働き方の改革がなかなか進まない。

 

このような現状を打開するために、カタログでは標準化しきれなかった図面手配品の領域を標準化する「meviy(メヴィー)」というサービスを2016年に開始。カタログで培った強みを活かし、カタログに掲載がない規格・加工をシステムが自動で見積もりして、ミスミの型番を発行する。

カタログを超える「形状加工」

金型部品のピンを例にしよう。meviyは部品の3DCADデータをアップロードするだけで、必要なブランクピンと追加工を判別。モデル形状から最適な加工方法を自動選定し、ブランクピンに追加工として見積もりするので、カタログ品同様の低コスト・確実短納期で部品を提供できる。カタログにない先端形状でもミスミのブランクピンに該当すれば最短4~6日目で出荷される。

 

見積もり時にミスミVONAで注文できる型番を発行するため、購入品として部品表で管理ができる。加えて、繰り返し注文できる型番であり、量産が始まり海外拠点から発注が必要な場合や、金型納品先でメンテナンス品が必要なときも、ミスミの標準型番と同じように型番だけで注文できる。

 

カタログを超える「公差バリエーション」

寸法公差は並級・精級・超精級から希望公差等級を選択。公差選択を終えると、3Dモデル上の寸法にミクロン単位の公差が自動付与される。各部位ごとに公差を選択できるので、変更したいときも公差一覧の中から変更できる。

図面手配品の領域を標準化するにあたり、今までカタログにはなかったコアピン長手方向の両側公差と先端径の片側公差を新たに追加。選択された公差精度に応じて見積もりするため、ユーザー自身でコストダウンさせることも可能だ。

 

事務作業時間を短縮、最も重要な「設計」の時間を確保

最後に利用歴2年以上、株式会社三和精工 設計課の皆様がmeviyをどのように活用しているか紹介する。

 

<抱えていた課題>
標準品はカタログを見ながら型番を作成し、特注品は2D図面を描いて見積依頼。2D図面の作成は、形状にもよるが1本あたり20分、その上見積回答には一日から数日待たなくてはならず、とにかく手間も時間もかかっていた。

 

<解決策>
先端がフラット、傾斜、曲面といったピンは全部まとめてmeviyにアップロードして見積もり

 

<meviyの効果>
meviyを活用することで作業時間が半日分くらい削減され、設計に今まで以上の時間を充てられるようになった。限られた時間の中で本当にやらなければならない「設計」という核(コア)の部分にいかに時間を費やせるかがこれからは勝負。注文や事務作業の時間が短くなるメリットは、お金には変えられないと思っている。

無料で利用できるmeviyと今後の方向性

meviyはミスミの会員IDとパスワードがあれば、だれでも無料で利用できる。webサービスなのでCADやPCにソフトをインストールする必要もなく、手軽に見積もりが始められる。現在はエジェクタピン、コアピン、スリーブピン、角ピンといったピン類や断熱板を始めとする金型12部品の見積もりに対応。来年にはガイドレール、ロッキングブロック等スライド関連部品にも対応していく計画である。

 

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