FA用メカニカル部品 設計ガイドライン 切削プレート

3Dモデリング時の留意点

製造は3Dデータを正として行います。以下の形状要素を忘れずにモデリングして下さい。

エンドミルの軌跡の終点・折り返し地点にはRが必要

エンドミルが描く軌跡は必ず終点部分や折り返し部分にRが生じます。エンドミル径と刃長をふまえ、1.5超のRをモデリングして下さい。
Rが大きいほど大きな径のエンドミルを使えるため加工時間が短くすみ、そのぶんコストダウンが可能です。

エンドミルの終点部分

エンドミルの折り返し部分

エンドミルの終点部分 エンドミルの折り返し部分

C0.5超の面取りはモデリングが必要

角部がピン角またはC0.5以下の場合、仕上がりはC0.1~0.5となります。
面取りの大きさはモデルを正としますので、C0.5を超える面取りが必要な場合は忘れずにモデリングして下さい。

表面処理用の吊り穴はモデリングが必要

無電解ニッケルメッキ、三価クロメート、アルマイトでは、ワークを吊るして処理層に浸します。吊り穴になり得る形状をモデリングして下さい。
吊り穴には「φ3.5以上、幅3.5以上の抜き穴(精度穴は不可)」「M5以上の貫通タップ穴」のうち、いずれか2つ以上必要です。

モデルと現物に差異が生じる形状要素

製基本は3Dデータを正と致しますが、以下の場合3Dデータと実物に差が生じる場合があります。

ピン角の隅部・角部

角部・隅部がピン角または0.5mm以下のモデルは、角部C0.1mm~C0.5mm以下、隅部R0.5mm以下となります。

止まり穴の穴底

モデルはフラットでも仕上がりは円錐となる場合があります。またその逆もあります。

皿穴のD寸

皿穴と認識された場合、皿深さから六角穴付き皿ボルト(JIS-B1194)の頭部が飛び出ないように、D寸は皿穴の規格に基づき加工します。
皿穴の規格は精度・規格をご覧下さい。

タップ穴・精度穴の下穴

有効深さ(h)が「モデル深さ-下穴残り深さ」の参考値を超える場合、下穴が貫通したり他形状要素に干渉する場合があります。
下穴の貫通を許容しない場合は「貫通不可」にチェックをつけて下さい。貫通不可のとき、有効深さ(h)の最大値は「モデル深さ-下穴残り深さの参考値」となります。

形状例 形状例
下穴残り深さの参考値=ピッチ×2.5+2mm 下穴残り深さの参考値=2.7mm
※下穴径はモデル径より最大0.2mm程度小さくなる可能性があります。

「穴」として認識される形状要素

以下の形状要素は「穴」として認識されます。
「穴」と認識された形状は、ダイアログで穴タイプを変更したり、精度穴に変更したりすることができます。また穴中心から寸法公差を指定できます。

「穴」として認識される形状要素

  • 穴底がフラットな
    非貫通円柱形状

  • 穴底が円錐の非貫通円柱形状


  • 穴底がフラットな非貫通円柱形状
    +90°口元面取り

  • 穴底が円錐の非貫通円柱形状
    +90°口元面取り

  • 貫通円柱


  • 貫通円柱形状
    +90°口元面取り

  • 貫通円柱形状
    +90°口元面取り(両側)

meviyの穴情報データベースには、アップロード可能なファイル拡張子ごとにタップ穴の呼び径に対応する穴径が登録されており、
検出された穴径と照合されます(下表)。検出された穴径がタップ穴 呼び径の対応表に引き当たった場合、その穴をタップ穴と認識します。
引きあたらない場合にはストレート穴として扱われます。

穴情報データベース

M径 ピッチ 並目/細目 ファイル拡張子
STEP
(.step/.stp)

Parasolid
(.x_t/.x_b/.xmt/.xmt_txt)

ACIS
(.sat/.sab)

JT
(.jt)

PRC
(.prc)

I-deas
(.arc/.unv)
Autodesk Inventor
(.ipt)

CATIA V5
( .CATPart)

CATIA V6
( .CATPart)
SolidWorks ※1
(.sldprt)
Creo
(.neu/.prt/.xpr)

Pro/Engineer
(.prt/.neu/.xpr)
Siemens PLM-NX
(.prt)
SolidEdge
(.par/.pwd)

SolidWorks ※2
(.sldprt)
M2 0.4 1.57 1.6 1.62 2 - - 1.57 1.6 1.6 1.6 1.6 2
0.25 1.73 1.75 1.77 2 - - 1.73 - - - 1.75 -
M2.5 0.45 2.01 2.05 2.08 2.5 - - 2.01 2.05 2.05 2.05 2.05 2.5
0.35 2.12 2.17 2.15 2.5 - - 2.12 - - - 2.15 -
M3 0.5 2.46 2.5 2.53 3 - - 2.46 2.5 2.5 2.5 2.5 3
0.35 2.62 2.65 2.67 3 - - 2.62 - - - 2.65 -
M4 0.7 3.24 3.3 3.33 4 - - 3.24 3.3 3.3 3.3 3.3 4
0.5 3.46 3.5 3.53 4 - - 3.46 - 3.5 - 3.5 -
M5 0.8 4.13 4.2 4.23 5 - - 4.13 4.2 4.2 4.2 4.2 5
0.5 4.46 4.5 4.53 5 - - 4.46 - 4.5 - 4.5 -
M6 1 4.92 5 5.04 6 - - 4.92 5 5 5 5 6
0.75 5.19 5.25 5.28 6 - - 5.19 - 5.25 - 5.25 -
M8 1.25 6.65 6.75 6.78 6.8 8 - 6.65 6.8 6.8 6.8 6.8 8
1 6.92 7 7.04 8 - - 6.92 7 7 - 7 8
0.75 7.19 7.2 7.25 7.28 8 - 7.19 - 7.25 - 7.25 -
M10 1.5 8.38 8.5 8.53 10 - - 8.38 8.5 8.5 8.5 8.5 10
1.25 8.65 8.75 8.78 8.8 10 - 8.65 8.8 8.8 - 8.75 10
1 8.92 9 9.04 10 - - 8.92 9 9 - 9 10
0.75 9.19 9.25 9.28 10 - - 9.19 - 9.25 - 9.25 -
M12 1.75 10.11 10.2 10.25 10.27 10.3 12 10.11 10.2 10.2 10.3 10.2 12
1.5 10.38 10.5 10.53 10.8 12 - 10.38 10.5 10.5 - 10.5 12
1.25 10.65 10.75 10.78 10.8 12 - 10.65 10.8 - - 10.75 12
1 10.92 11 11.04 12 - - 10.92 - 11 - 11 -
M14 2 11.84 12 12.02 12.1 14 - 11.84 12 12 12.1 12 14
1.5 12.74 12.5 12.53 14 - - 12.38 12.5 12.5 - 12.5 14
1.25 12.65 12.78 12.8 14 - - 12.65 - 12.8 - 12.75 -
1 12.92 13 13.04 14 - - 12.92 - 13 - 13 -
M16 2 13.84 14 14.02 16 - - 13.84 14 14 14 14 16
1.5 14.38 14.5 14.53 16 - - 14.38 14.5 14.5 - 14.5 16
1 14.92 15 15.04 16 - - 14.92 - 15 - 15 -

※1 SOLIDWORKS 穴の仕様オプション「ねじ下穴ドリル直径」「ねじ山」のとき
※2 SOLIDWORKS 穴の仕様オプション「ねじ山削除」のとき

「皿穴」として認識される形状要素

以下の条件に当てはまる皿(円錐形状)は「皿穴」として識別されます。

皿(円錐形状)の角度は90°でモデリングしてください

穴径の比率 D/d は、
dが4.0[mm] 以下のときは1.4を超える比率(D>1.4d)
dが4.0[mm] を超えるときは1.7を超える比率(D>1.7d)
となるようにしてください

「長穴」として認識される形状要素

以下の形状要素は「長穴」として認識されます。
「長穴」と認識された形状は、ダイアログで精度長穴に変更することができます。また穴中心から寸法公差を指定できます。

「長穴」として認識される形状要素

  • 幅=2Rの貫通形状


  • 幅=2Rの貫通形状
    +90°口元面取り(片側)

  • 幅=2Rの貫通形状
    +90°口元面取り(両側)

  • 幅=2Rの非貫通形状


  • 幅=2Rの非貫通形状
    +90°口元面取り

  • +90°口幅=2Rの貫通切欠形状


  • 幅=2Rの貫通切欠き形状
    +90°口元面取り(片側)

  • 幅=2Rの貫通切欠き形状
    +90°口元面取り(両側)

  • 幅=2Rの非貫通切欠き形状


  • 幅=2Rの非貫通切欠き形状
    +90°口元面取り

「その他穴」として認識される形状要素

形状が認識対象外の場合、「その他穴」と認識します。その他穴が存在するときはmeviyサポートでお見積り致します。

「その他穴」として認識される形状要素

  • 二段穴

  • 90°以外の口元面取り

  • テーパー穴

  • 斜め穴

  • 口元フィレット

薄肉条件

限界値未満のとき破れたり、形状要素に歪みが生じる可能性があります。これらを許容しない場合「meviyサポートにてお見積り」となります。

「精度穴」「タップ穴」「ストレート穴(精度無)」と他形状要素間の薄肉

限界値(精度穴)

[mm]

3以上
5以下
5超え
20以下
25超え
50以下
50超え
加工限界 1.5 2 3 4

限界値(タップ穴)

[mm]

呼径 M2以上
M5以下
M6以上
M10以下
M12
加工限界 0.8 1 1.5

限界値(ストレート穴(精度無))

[mm]

2以上
5以下
5超え
20以下
25超え
50以下
50超え
加工限界 0.8 1 2 3

「皿穴」と他形状要素間の薄肉

形状例 形状例

限界値

[mm]

径(D,d) 2以上
5以下
5超え
20以下
25超え
50以下
加工限界 0.8 1 2

「ザグリ穴の底面」と他形状要素間の薄肉

形状例

限界値

[mm]

呼径 3以上
6以下
6以上
12以下
12超え
加工限界 0.8 1 1.5

「長穴のストレート部」と他形状要素間の薄肉

形状例 形状例

限界値

[mm]

加工限界 4

「長穴のストレート部以外」と他形状要素

形状例 形状例

限界値

[mm]

加工限界 4

「ポケット形状のストレート部」と他形状要素

形状例 形状例

限界値

[mm]

加工限界 4

「ポケット形状のストレート部以外」と他形状要素

形状例 形状例

限界値

[mm]

加工限界 4